【週末農家のリアル】田んぼで直面した水・金・人の課題とは?

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【週末農家のリアル】田んぼで直面した水・金・人の課題とは?

はじめに

先週の日曜日に田んぼ作業に参加してきました。
今回の記事では、その日の様子とともに、実際に向き合っている農業の課題について正直に綴っていきます。

雨が少ない夏|田んぼはカラカラに

今年の梅雨は例年より雨が少なく、日曜日の田んぼはかなり乾燥していました。
本来は水が張られているはずの田んぼも一部が乾き、ひび割れが出て、雑草が生えている箇所もあり、
このままでは稲の生育にも悪影響が出る可能性があります。
本来、水が張れていれば雑草の繁殖を防げたのですが、今年は乾燥により雑草が目立ちます。

水路トラブル|流す・止めるが個人の裁量?

田んぼの水源は雨だけではなく、水路からの水が最も大切になります。
田んぼにとって“命の水”とも言える水路ですが、ここに大きな課題があります。

地域によっては、水をどれくらい流すか、止めるかが個人の判断に委ねられていることがあり、
極端な話、「うちは水を止めておく」「うちだけ多く引く」といった“意地悪”もできてしまいます。
川上の水路を止めてしまえば、そのほかの田んぼまで水がまわらなくなってしまいます。
今年のように雨が少ないと、より深刻な問題になってしまいます。

週末農家としては平日に見に行けないため、以下のような対策が必要だと感じています:

  • 見回りをお願いできる信頼できる仲間を持つこと
  • タイムラグのない情報共有(LINEグループなど)
  • 水管理のローテーション制度の提案

昔から農家(田舎)は横のつながりが強く、外様に冷たいというテンプレも、
上記のような水利トラブルへの懸念が背景にあるのではないでしょうか。
変な人が地域のコミュニティに入って、これまでうまくいっていた体制を変えられることを避けたいという気持ち、
そして、みんなで協力してきたからこそ生まれた相互補助の精神から来ているのだと思います。

水不足で育ちに差が出た田んぼ
左は水が足りている田んぼ、右は水不足で育成が遅れている。
同じ時期でも、これだけ差が出るのは驚きでした。

後継者がいない|空き田んぼの山

今回の田んぼは、もともと仲間の家族が長年管理をしていました。
しかし高齢化に伴う規模縮小を考えていたようで、タイミングよくその場所を貸してもらうことができ、今は米を作れています。

このように使われなくなった田んぼは増える一方。
その一方で、「やってみたい若者」も意外といるのが現実です。

農地と担い手を“つなぐ役割”が不足しているのが課題だと感じました。
自治体や地域団体がマッチングを強化すれば、可能性は広がるはずです。

初期費用が高すぎる|僕らが借りられた理由

農業って、実は始めるハードルがめちゃくちゃ高いです。
トラクター、田植え機、乾燥機、倉庫、燃料、軽トラ…すべてが高額で、中古でも数十万〜数百万円が当たり前。

僕たちは仲間の家族が機材を所有していたため、低コストでスタートが切れましたが、
来年からは拠点を移す予定で、自立のために銀行融資を受けて機材を整える予定です。

国や自治体の助成金制度もありますが、情報が分かりづらく、手続きが煩雑。
週末農家の立場では、それもまた壁になります。

米価格はどうなる?新米はいくらで売れる?

現在、うちの想定では新米は600円/kg程度での販売を見込んでいます。
10トン収穫できれば、売上は600万円。

ただし、そこから

  • 資材費
  • 燃料費
  • 人件費
  • 保管・流通コスト

などを差し引くと、利益率はそこまで高くないのが現実です。

今後、米の価格は

  • 円安
  • 海外需要(インバウンド)
  • 異常気象による不作

などの影響を受け、じわじわ上がる可能性もあると見ています。

しかし同時に、安価な輸入米の拡大米離れも進行中。
“価値ある米”としてブランディングしていくことが求められる時代です。

おわりに

週末農家だからこそ、伝えられるリアルを。
フルタイムの農家ではないからこそ、僕らには「伝える視点」があると思います。

少しでも多くの人に農業の現場のリアルを知ってもらい、
新たに一歩を踏み出す人が増えたらうれしいです。

また、今後の農業は、米を作って売るだけでは採算が合わなくなる時代です。
だからこそ、田んぼや農作業に“体験価値”や“意味”をプラスする工夫が必要だと思っています。

ちなみに、田んぼの付加価値といえばこんな事例もあります。

埼玉県行田市では、今年「鬼滅の刃」竈門炭治郎の田んぼアートが制作されました。
約2.8ヘクタールに及ぶ巨大アートで、ニュースにも取り上げられ話題になっています。

詳しくは👉 Yahoo!ニュース記事はこちら

バイト先としての農業や、農業婚活もいいじゃないですか。もっと田んぼが身近で、面白い場所になっていけば嬉しいです。
まあ上記は米作りがうまくいってからの付加価値となりますので、まずは米の育成を頑張ります。

なお、我々が作るお米を買っていただける方は大歓迎です。
9月半ばから10月にかけてお届けできるかと思いますので、
ご希望の方は下記フォームからご連絡をいただけると嬉しいです。

今後も、収穫の様子や販売の工夫なども発信していきます。
ぜひまた読みにきてください!

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