離乳食はいつから自分で食べる？月齢別の練習スケジュールと進め方
赤ちゃんが自分で食べ始める姿は、とても成長を感じる瞬間ですよね。
「いつから手づかみ食べを始めればいいの？」「スプーンを持ちたがるけどまだ早い？」など、戸惑うパパママも多いはず。
離乳食の“自分で食べる力”は、月齢ごとの発達に合わせて少しずつ進めるのがポイントです。
ここでは、7か月から1歳半ごろまでの月齢別スケジュールを詳しく紹介します。
「こぼす」「汚れる」も成長の証。焦らず、食べる楽しみを育てていきましょう。
🍼 7〜8か月ごろ（もぐもぐ期）｜食べ物に興味を持ち始める時期
この時期の赤ちゃんは、まだスプーンで食べさせてもらう段階です。
しかし、手をよく動かして食べ物を触ったり、親の食事をじっと見たりするようになります。
「食べること」に興味が芽生え始める、大切な準備期間です。
練習内容
- 食べ物を触る・握ることを許してあげる（まだ口に運ばなくてもOK）
- スプーンを一瞬持たせてみて、感覚を体験させる
- つぶしたおかゆや野菜ペーストで、口を動かす練習を続ける
この時期の目的は、“食べることの楽しさ”を感じること。
親がスプーンを口に運ぶだけでなく、「自分でもできそう」と感じさせるのが理想です。
おすすめ食材
- 柔らかく煮たかぼちゃ・にんじん・じゃがいも・豆腐など
- 味付けなし・なめらかなペースト状のもの
ポイント
無理に自分で食べさせようとせず、「手で触る→感触を知る→口へ運ぶ」というステップを意識。
食事中にスプーンを奪いたがっても、遊び感覚で見守りましょう。
🍠 9〜11か月ごろ（かみかみ期）｜手づかみ食べのスタート！
離乳食中期から後期にかけて、赤ちゃんの指先の動きがどんどん発達します。
上下の歯が生え始め、指先でつまむ「ピンセット動作」ができるようになってくると、手づかみ食べのタイミングです。
手づかみ食べは、食べ物をつかむ→運ぶ→口に入れるという一連の動作を学ぶ大切な時期。
五感を使って食べることを体験しながら、脳や運動機能の発達にもつながります。
練習内容
- 手づかみしやすい形・大きさの食材を用意（スティック状や小判型）
- 一食のうち1〜2品を手づかみ専用にする
- スプーン食べと併用しながら、食べる楽しみを広げる
汚れても気にせず、思いきり触らせてあげることが大切。
最初は投げたり潰したりして遊んでしまいますが、それも“学び”の一部です。
おすすめ食材
- やわらかく煮た野菜スティック（にんじん・さつまいもなど）
- 小さなおにぎり・おやき・パンがゆ
- 柔らかめのハンバーグや卵焼き
ポイント
「完食」よりも「自分で食べようとする姿勢」を大事に。
手づかみ食べが上手くいかなくても、焦らず根気強く続けていきましょう。
🥢 1歳〜1歳3か月ごろ（パクパク期前半）｜スプーンやフォークに興味が出てくる
この時期になると、手づかみが上達し、スプーンやフォークを持ちたがる赤ちゃんも出てきます。
いきなり上手に使えるわけではありませんが、「自分でやってみたい！」という意欲が芽生える大切な時期です。
練習内容
- スプーンを1本渡し、自由に触らせてみる
- 親がすくって、赤ちゃんが口に運ぶ“共同作業”を楽しむ
- スプーンは軽くて短いベビー用を選ぶ
まだこぼすことが多いですが、ここで「ダメ！」と否定してしまうと食への意欲が下がります。
こぼしたときは一緒に拭きながら、「きれいにしようね」と声をかけてあげましょう。
おすすめ食材
- とろみのあるごはん（リゾット風）
- 柔らかいミートソースや豆腐ハンバーグ
- 小さく刻んだ野菜のスープ
ポイント
食卓を家族で囲み、「一緒に食べる時間」を増やすことで、赤ちゃんは自然と食事のリズムを覚えていきます。
“こぼしながら覚える”を合言葉に、失敗を楽しむ気持ちで見守りましょう。
🍴 1歳3か月〜1歳6か月ごろ（パクパク期後半）｜自分の力で食べる習慣を定着
この時期には、スプーンやフォークの動きもかなり安定してきます。
「自分で食べたい！」という気持ちが強くなり、少しずつ大人の真似をしたがるようになります。
練習内容
- スプーンやフォークを正しい持ち方で使う練習
- コップ飲みやフォーク刺しにも挑戦
- 「こぼしたら拭く」など、自立のきっかけになる行動を体験させる
おすすめ食材
- 柔らかいごはん・煮込みうどん・小さな肉団子
- 一口サイズの野菜や果物（誤飲に注意）
ポイント
この頃から「自分の食事スペース」を作ると、より自立心が育ちます。
食卓で「いただきます」「ごちそうさま」を一緒に言うことで、マナーの芽も育ちます。
🌱 モンテッソーリ教育の視点から見る“食の自立”
モンテッソーリ教育では、食事も「自分でできるようになるための学び」と捉えます。
以下のような環境を整えることで、赤ちゃんの“自分で食べたい気持ち”を自然に引き出せます。
- 子ども用の低いテーブルと椅子で「自分の居場所」を作る
- プラスチックではなく、木やステンレスなど“本物に近い道具”を使う
- 食後は一緒にテーブルを拭いたり、スプーンを片付けたりする
これらの体験は、食事だけでなく生活全体の自立にもつながります。
💬 まとめ｜こぼすのも汚れるのも成長の証
赤ちゃんが自分で食べるようになるタイミングは、個人差がとても大きいです。
早くからスプーンを持ちたがる子もいれば、しばらく手づかみのままの子もいます。
焦る必要はまったくありません。
大切なのは、「食べることが楽しい」と感じる経験を重ねること。
手で触って、こぼして、笑って——そのすべてが発達の一歩です。
親にとっては大変な時期ですが、「一緒に食べる時間」は親子の信頼関係を深める貴重な時間。
食卓を通して、赤ちゃんの“生きる力”を育てていきましょう🍽️
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